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み熊野の~聖地・大斎原~

遠き昔、紀元前1世紀の崇神天皇の御代に、熊野川・音無川・岩田川が合流する中洲に「熊野坐神社」
今の「熊野本宮大社」が創建されたと伝わります。
その中洲を「大斎原(おおゆのはら)」と申します。

3体の月が舞い降りた地。
以来今に至るまで、聖なる地として人々の信仰を集めてまいりました。

この地に初めて足を踏み入れた時の強烈な印象は
忘れることができません。
身体中のさまざまなものが浄化されていくような不思議な感覚、
熊野川の水で手を清め、ふと眺めた青い空と緑深き山々の景色。
空から山からありとあらゆる目に見えぬエネルギーが
この場所に吸い込まれるように降り注ぐ。
まるで大地と空が呼吸をするような。。。

大斎原は天と地がつながる場所であると直感しました。
「ああ、ここに来れて良かった」
私の写真による熊野詣は、この瞬間に始まったと言えましょう。

明治の水害で流される前まではこの地に大きな社殿が並んでおりました。
都からはるばる参詣した者たちは、やっとの思いで辿り着き
どんなに偉い人であっても、冷たい音無川を濡れながら渡って
参詣したといいます(濡れ草鞋の入堂)。
身分や男女の区別もなく、浄不浄を嫌わず、等しく受け入れる熊野の大きさ。
今はダムの影響か、音無川の水はほとんど流れていない状況の中
なんとか音無川ごしの大斎原を撮影できないか、何度もチャレンジいたしました。
やっとのことで撮影できた写真、他の誰とも違う私だけの熊野を写し込むことができた瞬間でした。

大斎原の絵 熊野本宮并諸末社圖繒

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