まあるいもの

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ちいさな“まあるいもの”が、ふわりと浮かんでる。
風船の様でもあり、ワタアメのようでもある。
なんだかフワフワと。
 
その“まあるいもの”は、育ててくれそうな人に寄っていく。
人が興味を持ったり、楽しんだりしていると、“まあるいもの”は大きくなる。
 
どんどん大きくなると、人一人では支えきれず、
ちいさな“まあるいもの”を育てているたくさんの人が、
それこそ運動会の大玉送りみたいに、協力をして
大きな“まあるいもの”をわっしょいわっしょいと担ぐ。
 
“まあるいもの”は、流行とか、旬とか、そんなもののになって
大きな力を持つエネルギー体と変化する。
 
僕の専門は写真なので、その業種について、みていくと
20年前に、いわゆるクリエイティブな写真に関する“まあるいもの”を担いでいたのは
プロカメラマンとハイアマチュアさんだった。
限定するのは難しいが、仮に、そこにいた“まあるいもの”のことを
「フィルムで作品的な写真を撮る喜び」みたいに定義すると。
そうした人々の集まるところには、
やはりプロラボだった。
 
活気に満ちて、夜中までラボ現場は作業されていた。
いつ行ってもお客様がたくさんだった。
仕上がりが夜中になると「ポスト入れ」といって
鍵のかかったロッカーに入れてもらい、真夜中に車でとりに行ったりもした。
その時間だって、誰か別のお客さんに遭遇したものだった。
 
最近は、ずいぶん様変わり。
デジタルカメラが大きな要因なのは言うまでもない。
それは、メーカーの方々が、別の“まあるいもの”の種をまいてくれた、
そう解釈するのが正しい。
今、花開き、そっち方面の“まあるいもの”はどでかくなって。。。
まあ、とんでもない凄さ。
 
すると。
僕が先ほど定義した「フィルムで作品的な写真を撮る喜び」の“まあるいもの”は
消えてしまったのかしら。。。
時々現像を依頼しに行くプロラボには、
あのときの大きな“まあるいもの”はもういない。

寂しい。
 
そんな中、ある日、大人気の「街の写真屋」さんに行くと。。。
(その日は自由が丘のポパイカメラさん)
ああ、いた!!

あのときと同じ大きな“まあるいもの”が。

こちらに移ったのだね。
担ぎ手は、主に女性。わりとお若めで。
楽しそうな笑顔。お店の方も細かくリクエストをきていて。
 
僕らが20年前に一生懸命取り組んでいた裏技なんかが
ちゃんと店のメニューにはいっている。
店の中は人だらけ。
自身の写真をみながらアレコレセレクトする者、
現像受付で細かな指示だしをする者、
“まあるいもの”感があふれまくっていた。

これは! 20年前のプロラボ、あの活気だ!!
あそこにあった「フィルムで作品的な写真を撮る喜び」の“まあるいもの”は
担ぎ手を変えながら、居場所を変えていたのだ。
 
なんだかとてもうれしくなった。
 
“まあるいもの”
 
プカプカと浮かんでいた。
 

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