新作の一部を

IMG_8697

数年前から町工場の匠達を取材している。
 
僕の父は、小さな町工場を経営していた。
父の基本のスタンスは「一匹狼」。
自分で作った会社だから自分で畳むんだと
僕にも誰にも跡を継がせる事がなかった。
 
…………………
 
町工場の匠を100人、取材しませんか。
 
その話が来た時、これは運命だなと思った。
自分がやるべき事であると感じた。
 
快諾した。
 
面白い偶然も重なっていた。
行政の人、コーディネートの人、ともに動く人が皆、
町工場のせがれであったのだ。
 
見えない糸に、僕たちは導かれているのかもしれないなぁ。
そんな風に笑い合った。
 
………………..

数年に渡るプロジェクトは一度終結し、印刷物からイベント展開、展示など
行政の中でもキラーコンテンツとなっている。

まだ発表していないのは、写真家・森谷修の感じ取った視点部分だ。
僕自身の視点は、日に日に深くなって行った。
単に工業という枠を超え、「金属と人間」、
技と道具、削るとはそもそも何か、鋳造とは何か、
根源的なありようにまで及ぶ。
 
遠くいにしえのたたら製鉄や、日本刀をつくった鍛冶、
石を削って狩りの道具とした原始の人々。。。

眼前の名工は、まさにその末裔。
そんな風に見えた。
 
そして、腕よりも頭脳という時代に入りつつある匠の世界、
数年後には消えて行ってしまいそうな町工場独特の風情を
写真に残さなければ、との使命感もあった。
 
…………………..
 
まだ発表していないこれら森谷視点の写真達。
自分視点だが、自分だけの作品表現とは思えない。
 
大きな何かに導かれている。
見えない糸を、少したぐってみようと思っている。
 

 

関連記事

ピックアップ記事

L1000324

2013-12-4

市川準さんを思う

カテゴリー

2018年7月
« 6月    
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  
ページ上部へ戻る